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【共働きの盲点】年収900万の夫と700万の妻、将来の厚生年金が「ほぼ同じ」になる理由

  • 執筆者の写真: 栗原 正明(CFP)
    栗原 正明(CFP)
  • 1 日前
  • 読了時間: 3分

最近、当オフィスへのご相談で急増しているのが、ご夫婦ともに会社員としてキャリアを積まれている「パワーカップル」の皆様です。

ペアローンを組む際など、お互いの収入を開示して緻密なライフプランを立てる中で、多くのご主人が驚かれるポイントがあります。それが「将来もらえる厚生年金の額が、夫婦でほとんど変わらない(あるいは妻の方が多い)」という事実です。

「俺の方が年収が高いのに、なぜ?」 そこには、日本の年金制度における「780万円の壁」と、30代・40代特有の落とし穴が隠されています。


💡 意外と知らない、厚生年金保険料の「65万円上限」

会社員の厚生年金は、お給料が高くなればなるほど、将来もらえる年金額(報酬比例部分)が増える仕組みになっています。しかし、これには「上限」が設けられています。

毎月の社会保険料を計算する基準となる「標準報酬月額」の上限は、現在65万円(年額換算で780万円)となっています。

つまり、以下のような現象が起こります。


  • 年収700万円の妻: 稼いだ分がほぼストレートに将来の年金額に反映される

  • 年収900万円の夫: 780万円を超えた「120万円分」については、上限に引っかかるため、将来の年金額には反映されない


結果として、年収に200万円の差があっても、年金口座の上では「年間80万円分の保険料の差」程度しかつかず、将来の受給額は驚くほど大差が出ないのです。

中には、ご夫婦ともに780万円をオーバーしているものの、奥様の会社の方が「賞与(ボーナス)」の割合が多く、上限枠(1回150万円)を効率よく使えているために、「妻の方が年金額が多くなる逆転現象」が起きているケースすらあります。


🚨 30代・40代のパワーカップルを狂わせる「ねんきん定期便」の罠

50歳以上になると「ねんきん定期便」に将来の見込み額が記載されるため、この現実に気づきやすくなります。しかし、30代・40代の定期便には「これまでの加入実績に応じた額」しか記載されていません。

そのため、多くのご主人はこう誤解してしまいます。

「これから役職が上がって給料がグンと増えれば、自分の年金は妻の1.5倍くらいにはなるだろう」

残念ながら、上限がある以上、給料がどれだけ上がっても年金はそこまで増えません。この「見えない上限」を計算に入れずに老後のキャッシュフローを組んでしまうと、リタイア直前になって「思ったより年金が少ない!」と焦ることになります。


🚀 将来への安心材料:段階的に引き上げられる「上限額」

「じゃあ、高所得会社員は損をし続けるのか」というと、実はそうではありません。

現在、国の方針として、この厚生年金の上限額(標準報酬月額の最高等級)を段階的に引き上げていく議論が活発に進められています。

上限が引き上げられるということは、一時的には毎月の保険料の負担が増える(手取りが少し減る)ことを意味しますが、裏を返せば「稼いだ分だけ、将来しっかり年金として返ってくる枠が広がる」ということです。

インフレや物価高が続く令和の時代において、国の年金という「生涯もらえる確実な仕送り」の土台が厚くなることは、パワーカップルにとって長期的な最大の安心材料になります。



🎯 独立系FPからのアドバイス

共働きのご夫婦のライフプランは、単に「今の世帯年収」を足し算するだけでは不十分です。

  • 年金の「上限額」を正しく把握したリアルな老後試算

  • 上限以上の収入を、NISAやiDeCo等の私的年金でどう効率よく資産形成に回すか

この2つの掛け算があって初めて、住宅ローンも老後資金もブレない「本物の安心」が手に入ります。

「私たちのリアルな年金見込み額は?」「効率的な資産配分は?」と気になった方は、ぜひ一度、金融商品を一切販売しない完全独立系の当オフィスまでご相談ください。 https://www.fp-for-qol.com/


 
 
 

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