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【家計の全体最適】NISAの残高より大切なもの。住宅購入で激変する「家族全体のB/S(バランスシート)」と夫婦の連結決算

  • 執筆者の写真: 栗原 正明(CFP)
    栗原 正明(CFP)
  • 4 日前
  • 読了時間: 5分

更新日:2 日前


こんにちは。武蔵野市・吉祥寺を拠点に活動する独立系FPの栗原です。


前回のコラムでは、吉祥寺周辺での住宅購入で増えている「ペアローンと住宅ローン控除の罠」についてお話ししました。想像以上の大反響をいただき、多くのご夫婦が「良かれと思ってやっている部分最適」で損をしそうになっている現実を実感しています。


「つみたてNISAの評価額がいくらになった」「今月の生活費をいくら抑えた」 日常の家計管理でこうした数字に一喜一憂している方は多いでしょう。


しかし、企業の経営で言えば、これは「目先の売上(P/L=損益計算書)」だけを見ている状態です。会社の本当の体力や、将来の倒産リスク(破綻リスク)に気づくことはできません。


夫婦が真に豊かになり、人生の荒波を乗り越えるために本当に必要なのは、家計簿ではなく、家族全体の資産と負債を一望できる「B/S(バランスシート=資産負債表)」の視点です。


特に「マイホーム購入」というイベントは、人生最大の「B/Sの大地殻変動」であることをご存知でしょうか?


1. 住宅購入は、人生最大の「B/S地殻変動」である


マイホームを買うということは、単に「家賃の代わりに住宅ローンを払う(P/Lの変化)」という単純な話ではありません。 あなたの家計のB/Sに、一瞬にして数千万円〜1億円超の【負債(住宅ローン)】と、同額の【資産(不動産)】が同時にドカンと計上される、企業で言えば社運をかけた超大型投資です。


ここで、会社で経理や財務を担当していない限り、多くの人が見落とす致命的な罠があります。それが「建物の減価償却(価値の目減り)」です。


日本の木造住宅や一般的な新築マンションの建物部分は、鍵を受け取って入居した瞬間から、時間の経過とともに容赦なく価値が目減り(減価償却)していきます。


恐ろしいのは、「ローンの残高(負債)」が減っていくスピードよりも、「家そのものの価値(資産)」が目減りするスピードの方が早い期間が存在するということです。


もし、このバランスが崩れると、あなたの家計のB/Sは一時的に「債務超過(資産よりも借金の方が多い状態)」に陥ります。「10年後に転勤になったから家を売りたい」と思ったとき、家を売ったお金でローンが返しきれず、手元から数百万円の手出しが発生して売りたくても売れない……。これこそが、家計を硬直させる最大のボトルネックです。


2. 「お互いの貯金額を知らない」という、家族経営の致命的なリスク


ペアローンを組むような、お互いに自立して高い収入があるパワーカップルに今、最も増えているのが「夫婦の財布別制度」です。


2人で使う共通の口座を一つ作り、そこに毎月一定額を入れ、残りの個別財産はお互いにノータッチ。一見、お互いの自由が守られていてスマートな制度に思えます。


日常の生活費の範囲内(P/L)であれば、これでも問題なく回ります。しかし、住宅購入や、海外留学も見据えた教育費の捻出といった、B/Sを大きく動かす局面を迎えたとき、この不透明さが致命的な牙を剥きます。


お互いの正確な資産残高や、それぞれの口座での運用の進捗が分からないため、家族全体の「本当の体力(純資産)」が見えず、適切なリスクヘッジや繰り上げ返済の計画が立てられないのです。


家族を一つの「会社」として見たとき、これは「子会社(夫・妻)がそれぞれ勝手に簿外資産を隠し持ち、親会社(家庭)には最低限の決算報告しかしていない状態」と同じです。これではグループ経営が迷走するのは当然です。


3. 結論:個人の財布は100万円でいい。残りは「共有財産」へ


厳しいことを言うようですが、家族の「全体最適」を果たし、1億円近い資産と負債をコントロールするためには、夫婦間の資産の透明度を100%にする「連結決算」が必要です。


お互いのお小遣いや、相手に秘密で自由に使える個人の財布は「100万円」も入っていれば十分ではないでしょうか。それを超える余剰資金はすべて「家族の共有財産(連結のプール)」へと移し、家族全体のB/Sの健全性を高めるために運用・返済に回すべきです。


なぜここまで言い切るのか。日本の法律の、極めてシビアな現実をお話しします。

知っておくべき現実:婚姻中の財産はすべて半分こ】 日本の法律(民法)では、結婚している間に築いた金融資産は、たとえ名義が夫であれ妻であれ、万が一離婚することになれば「夫婦で半分ずつ分ける(財財産分与の1/2ルール)」ことになっています。それだけではありません。将来もらう厚生年金だって、婚姻期間中の分は綺麗に分割されるのです。

どうせ法律上も、人生の運命共同体としても、出口ではすべて「半分こ(連結)」になる運命なのです。


であれば、最初からお互いの隠し財産をなくして共有の枠を広げ、一刻も早く「家族全体の純資産(本当の富)」を最大化するためのチームを組んだ方が、遥かに安定的でリッチな家族設計ができると思いませんか?


「不動産の名義をどうするか」「夫の口座のNISAが〜」という部分最適の議論は、もうやめましょう。


💡 まとめ:あなたの家族の「CFO(最高財務責任者)」として


住宅ローン、つみたてNISA、減価償却、ふるさと納税、そして夫婦の隠し口座……。これらはすべて、あなたの家計という一つのシステムの中で裏で繋がっています。


銀行はローンを貸すプロであり、不動産業者は家を売るプロですが、あなたの家族全体の「連結B/S」を美しくデザインして守るプロではありません。


私たちFPオフィス ジェイワンは、金融商品を一切売らない完全独立系FPです。


ご夫婦の「単体決算」を「連結決算」へと昇華させ、10年後、20年後に家族全体の純資産を最大化するためのロードマップ( Smart Money Design )をオーダーメイドで作成します。


お互いの通帳と源泉徴収票を持って、ぜひ吉祥寺の相談室、またはオンラインにて「我が家の連結決算会議」を始めに来てください。

 
 
 

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