top of page
検索

「いつもの感じで」が命取りに?フリーランス新法で変わる「口約束」の法的リスクと回避策  New!!

  • 執筆者の写真: 栗原 正明(CFP)
    栗原 正明(CFP)
  • 1月22日
  • 読了時間: 2分

更新日:3月22日


前回は「振込手数料は発注者負担になる」という、お金のメリットについてお話ししまた。 今回は「パート2」として、もっと根本的な、しかし見落としがちな「契約のあり方(書面交付)」について解説します。

実は、この改正を知らないままだと、手数料どころではない大きなトラブルに巻き込まれる可能性があります。


■ 「電話で発注」がリスクになる時代 「急ぎでこれお願い!報酬はいつもの感じで!」 信頼関係のある取引先と、こんなやり取りをしていませんか? これまでは「あうんの呼吸」で済んでいたかもしれませんが、新しい法律(通称:フリーランス新法・取適法等)の下では、これが大きなリスクになります。


■ 変更点:発注内容の「明示」が義務化 令和8年以降、業務を委託する際、発注者(企業)は受注者(フリーランス等)に対し、直ちに以下の内容を書面(またはメール・チャット等)で明示しなければなりません。


  1. 委託する業務の内容(何をやるか)

  2. 報酬の額(いくらか)

  3. 支払期日(いつ払うか)


つまり、「詳細は後で決めるから、とりあえず着手して」という曖昧な発注に対し、「法律上、条件をメールでください」と堂々と言えるようになります(むしろ、発注側は出さなければなりません)。


■ なぜこれが重要なのか? 「言った言わない」の水掛け論を防ぐためです。 「修正は2回までと聞いていたのに、無料で何度も修正させられた」 「月末払いだと思っていたのに、翌々月払いだった」 こうしたトラブルは、すべて「最初の条件明示」が曖昧だったことから起きます。


■ 私たちが今すぐやるべきこと

【受注者の方】 口頭や電話で依頼を受けたら、「ありがとうございます。念のため、今の内容をメールでもいただけますか?」と返す癖をつけましょう。それを嫌がる相手は、この法改正のリスクを理解していない可能性があります。

【発注者の方】 「発注書」を作るのが手間であれば、チャットツールやメールのテンプレートで構いません。「何を、いくらで、いつ払うか」の3点を必ずテキストで残すフローを今のうちに確立してください。


■ 最後に:誠実な取引のために 法律は「縛るもの」ではなく「お互いを守るもの」です。 「面倒だな」と思う手続きこそが、将来の信頼関係を守る防波堤になります。

当オフィスでは、こうした法改正に対応した「賢い事業とお金の守り方」についても、中立的な立場からアドバイスを行っています。

 
 
 

最新記事

すべて表示
「アパート建てれば相続税が減る」はもう古い。2027年から変わる、銀行が言わない不動産節税の新常識 New!

「お父様の相続対策に、アパートの建築はいかがでしょう?」 銀行や不動産会社から、このような提案を受けたことがある方、あるいは親御さんがそういった話を持ちかけられている方は、少なくないはずです。 確かに、これまで「賃貸不動産を建てると相続税が下がる」という話は、あながち嘘ではありませんでした。路線価や借家権割合を使った評価方法により、現金よりも不動産の方が相続税の評価額が低くなる——そういう仕組みが

 
 
 
退職金運用の「年利10%」に隠された、少し意外な算数の話 

退職金という人生の大きな節目のお金が口座に入ると、銀行から「特別プラン」の提案を受けることがあります。中でも目を引くのが、「定期預金と投資信託をセットで申し込むと、預金の利息が3ヶ月間だけ年利10%(税引前)になる」といったセット商品です。 「今の時代に10%!?」と驚かれるかもしれませんが、実はここにはFPの視点で見ると見逃せない「コストの仕組み」が隠れています。 ● 「もらえる利息」と「払う手

 
 
 
「DC移行」を検討中の経営者へ。あえて今、DB(確定給付)を残すべき3つの理由——iDeCo拡充が変える退職金制度の「正解」と、制度に潜む「まやかし」 

「今のDB(確定給付年金)は利回りが低すぎて、社員に申し訳ない……」 「世の中の流れに合わせて、社員が自分で運用できるDC(確定拠出年金)に切り替えるべきではないか?」 退職金制度の見直しを検討されている経営者の方から、最近このようなご相談を多くいただきます。FPとして、私はあえてここで「DC移行、ちょっと待ってください」と申し上げたいです。 今後iDeCoの拠出枠が大幅に拡大される今だからこそ、

 
 
 

コメント


bottom of page