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経営者が認知症になると銀行口座はどうなる?今すぐできる準備とは

  • 執筆者の写真: 栗原 正明(CFP)
    栗原 正明(CFP)
  • 3 時間前
  • 読了時間: 3分

先日、福島にて経営者や個人事業主の皆様向けにセミナーでお話しさせていただきました。

ご参加いただいた皆様が一番真剣な眼差しで耳を傾けていらっしゃったのが、「経営者が認知症になった場合の銀行口座凍結」についてです。

「認知症による口座凍結」と聞くと、多くの方は「高齢者の老後資金の話でしょ?」と思われがちです。しかし、これが個人事業主や中小企業の経営者となると、話の深刻度がまったく変わってきます。

■ なぜ「たった2週間の口座凍結」で事業が止まるのか?

金融機関は、口座保有者の判断能力が低下したことを把握すると、ご本人の財産を守るために即座に口座を凍結します。

もし、経営者(または個人事業主)の口座が凍結されてしまうと、以下のような事態が同時に発生します。

  • 取引先への振り込み・買掛金の支払いができない

  • 従業員への給与支払いがストップする

  • オフィスの家賃や光熱費、ローンの引き落としが落ちない

  • 事業用資金であっても、ご家族すらお金を引き出せない

これがもし「月末の決済日」を挟んでしまったらどうでしょうか?

たとえ手続きや調整で「わずか2週間」の凍結だったとしても、手元資金がショートし、取引先からの信用は失墜、事業継続そのものが一気に危うくなってしまいます。

「後見人を立てればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、成年後見制度の手続きには数ヶ月単位の時間がかかる上、一度後見人がつくと「家庭裁判所の許可なしに積極的な事業投資や資金移動ができなくなる」という大きな制約も生じます。

■ 「なってから」では遅い!元気な今しかできない3つの備え

認知症になってからでは、法律上、契約や対策を結ぶことができなくなります。だからこそ、「判断能力がしっかりしている今」仕組化しておくことが唯一の防衛策です。

1. 家族信託(事業用資産・株の信託)の活用

事業用資金や自社株、店舗不動産などを信頼できる後継者(お子様など)に託す「家族信託」を設定しておく方法です。万が一経営者が認知症になっても、後継者が事業用口座の管理や資金決済を止めることなくスムーズに継続できます。

2. 任意後見契約と代理人手続きの準備

あらかじめ自分が信頼する人を後見人に指名しておく「任意後見契約」を締結しておきます。また、銀行によっては事前手続きにより「代理人指名」や権限設定が可能な制度もありますので、事前にメインバンクへ確認しておくことが大切です。

3. 法人化と権限の分散(個人事業主の場合)

個人事業主の場合、事業資金とプライベート資金の境界が曖昧になりがちです。法人化して事業用口座を分離し、複数名に役員権限を持たせておくことも、リスク分散として非常に有効です。

■ まとめ:事業と家族を守るために

経営者にとって、認知症対策は単なる「介護の準備」ではなく、「最強の資金繰り対策・事業継続計画(BCP)」です。

「まだ若いから」「健康だから」と思っている今こそ、万が一の時に会社と家族、そして従業員を守るための仕組みを整えておきませんか?

「自社の場合、どんな備えが必要か分からない」「家族信託や後見制度の具体的な進め方を知りたい」という方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

 
 
 

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