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103万円の壁問題への私見 

  • 栗原 正明
  • 1月31日
  • 読了時間: 2分

更新日:4月1日

今更ですが、壁問題。やっぱり質問は多いんです。

私も壁(制限)など気にせずに、社会で力を発揮出来る方達には、どんどん働いて所得をあげてほしいと思っています。


ただ、もともと正社員でバリバリ働いてる方達もいる反面、子育てしながらギリギリの時間を工面してパート代をもらっている方達が少なくないのも事実です。


何度も聞いてるとは思いますが、所得税は103万円を超えた分だけにかかるので、仮に頑張って50万増やして153万円の年間所得になったとしても、50万円×5%÷12ヶ月で毎月約2,000円の税負担になります。年間50万円増やすには、毎月41,600円の増額なので、2,000円はまだ許容範囲内ではないでしょうか。


ただ106万円を超えて発生する社会保険は、106万円を超えた部分ではなく、パート代のほぼ全額に対して約15%かかります。(会社が半分もってくれて、残りの本人負担として15%)

年間153万円稼ぐには、毎月127,500円なので15%だと19,125円。毎月41,600円パート代が上がっても、所得税と合わせると、半分の21,000円は引かれてしまうことになります。


もちろん厚生年金分は将来年金として戻ってきますが、時間を工面して頑張っている方達には、苦労して40,000円(東京都の最低賃金で約35時間)毎月のパート代を増やしても、現在の手取りで半分の2万円引かれてしまうので、今一歩踏み込めないのも良く理解できます。皆さん、今の生活費を増やしたいので当然です。


また毎月35時間仕事を増やすということは、1日に5時間パートで働いている方は、7日間増やさなくてはいけないことになります。ましてや153万円でもこの数字になるので、それより少ない130万円ぐらいだと、更に社会保険負担は、実感として増してしまうことになります。


専業主婦(第三号)の国民年金免除制度の問題や、社会保険の会社負担割合の問題など、まだ色々課題は残っているので、今は世間に惑わされずに、冷静に現状仕事に使える時間と、それに対する報酬額を判断して、皆さんにとってベストな働きかたを模索していって欲しいと思います。

 
 
 

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