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スマホの奥深くに眠る「最終回」の時限爆弾。ネット銀行ユーザーが気づかない5年ルールの罠  

  • 執筆者の写真: 栗原 正明(CFP)
    栗原 正明(CFP)
  • 3月28日
  • 読了時間: 3分

更新日:4月4日

── あなたのローン、一番下までスクロールしたことがありますか?

武蔵野のオフィスで、あるお客様とスマホの画面を一緒に眺めていた時のことです。

「金利が上がっているニュースは見るけれど、うちのローンは毎月同じ金額だし、通知も来ていないから、まだ大丈夫よね」

そうおっしゃるお客様のネット銀行のマイページ。そこには確かに、見慣れた「いつもの返済額」が並んでいました。

でも、私は知っています。 その「変わらない平穏」の裏側で、静かに、でも確実に膨らんでいる「ある数字」の存在を。


「5年ルール」という名の、不親切な親切

多くのネット銀行の住宅ローン(元利均等払い)には、「5年ルール」と「125%ルール」という仕組みがあります。


  • 5年ルール: 金利が上がっても、5年間は毎月の返済額を変えない。

  • 125%ルール: 5年後の更新時でも、返済額はこれまでの1.25倍までしか上げない。


家計にとっては、急激な支払増を抑えてくれる「優しいルール」に見えますよね。 でも、ここには大きな落とし穴があります。

金利が上がっているのに返済額が変わらないということは、「毎月の支払いのうち、利息の割合が増え、元本の減りが遅くなっている」ということ。

銀行は嘘をついていません。メールで通知も送っています。でも、今のネット完結型の管理画面は、ある「残酷な真実」を私たちの目から遠ざけているのです。


スマホ画面の「死角」に隠された、数百万円の正体

かつての住宅ローンは、定期的に「返済予定表」がハガキや封書で届きました。 紙を広げれば、最終回の欄に「残高 0円」と書かれているのを嫌でも目にしました。

ところが今は、すべてがスマホの中です。

銀行のアプリを開き、「返済予定表」をタップする。 画面には、今月、来月、再来月の返済額が整然と並んでいます。 「うん、金額は変わっていないな」と、そこで画面を閉じてしまう方がほとんどではないでしょうか。


一度、指が止まるまで、その画面を一番下までスクロールしてみてください。


35年後、あるいは30年後。返済最終回の行に辿り着いたとき、そこには本来あるはずのない「まとまった金額」がひっそりと追加されていませんか?

金利上昇分で、払いきれなくなった元本。 それが「未払元本」として、最終回にドサッと先送りされている……。 スマホの画面を何度も何度もスクロールしないと辿り着けないその場所は、まさに「デジタルの死角」です。


「ぬか喜び」を、確かな「設計」に変えるために

「うちのローンはまだ利率が上がっていない。良かった!」

そう思えるのは、スマホの最初の1〜2画面しか見ていないからです。 銀行の通知メールを見逃し、管理画面の表面だけを見て安心している間に、あなたの人生の設計図(ライフプラン)には、予期せぬ大きな穴が空いているかもしれません。

ローン会社に非はありません。 利用者が確認すればいい、ただそれだけのこと。 でも、

「見えにくい」ことと「リスクがない」ことは、全く別問題です。


マネー・デザイナーからの処方箋

もし、ご自身のスマホ画面を一番下までスクロールして、少しでも「あれ?」と不安を感じたら。あるいは、そもそもどこを見ればいいのか分からなかったら。

この相談室で、一度その画面を一緒に見つめてみませんか?

それは「言葉遊び」の集客ではなく、あなたとご家族の未来を、デジタルの罠から守るための第一歩です。

 
 
 

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